2010年 01月 29日
ウルトラマン研究序説
一部の方の消化不良を改善するため、責任上ご紹介します。
「ウルトラマン研究序説」
科学特捜隊の組織・技術戦略を検証する
何故か「貸して」と頼んだ別の本と共に届けられて
私もつい最近読んだのですが、
「‘91の刊行以来40万部の大ベストセラー」となった
ウルトラマン考察本。
執筆者の専門分野は、労働法や政治哲学、素粒子物理学、
機械工学、経営管理学など多岐に渡っており、なかなか読み応えのある内容でした。
第一章 科特隊、その組織戦略と管理にみる人事戦略
第二章 科特隊、その法務戦略およびハヤタ隊員の法的考察
第三章 科特隊、その財務戦略と怪獣出現による経済への波及効果
第四章 科特隊、その技術開発戦略
第五章 科特隊、そのシステム戦略
終章 「科特隊型」組織が社会を変えるヒントになる!?
― ウルトラマンの「働く意味」と科特隊の組織目的
第一章の『ウルトラマンの正義と怪獣の「人権」』、第二章の『ハヤタはウルトラマンによる建造物破壊に
ついて刑事責任を負うか』 『怪獣にも「権利」はあるか』や、第三章の『ウルトラマンによって倒された
怪獣(宇宙人)の死体処理は誰が行なうべきか』なんてところが、特におもしろかったですね。
バルタン星人語から始まったと思われる、宇宙語研究の末にできた、画期的な“全宇宙語翻訳装置”
の仕組とか、ウルトラマンが自分の会社にいたら、その価値の計上は難しいとか、現実問題(か?)と
して考えてみると、結構ためになったりします。
また、専門的な内容ゆえに、各ページに注釈が多く付けられているのですが、これがこっそり辛口
だったりして (なおこのように書くと教科書検定にひっかかる 等)、細部にわたり楽しめるようになって
おります。
政治哲学の萩原教授にとっては、苦い思い出のようですけど・・・
http://fs1.law.keio.ac.jp/~hagiwara/ultraindex.html
残念ながら、我々にとって一番気になるところであるテーマソングについては
考察の対象からもれておりましたが、興味(←何に?)を持たれた方は、
ぜひご一読の程、よろしくお願い申し上げます。
笑ってくれなきゃ、やよ(笑)
by ungalmatsu
| 2010-01-29 20:59
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